一般的に技術職というと、設計や設備保全に関わるエンジニアをイメージする人が多いかもしれません。当社における技術職は農業機械を中心に、世の中で求められるものを形にして量産化していくエンジニア兼クリエイター的な立場であり、いわゆる開発職です。社員一人ひとりが、自らが社会の役に立つという視点を持って日々ものづくりと向き合っています。分業制ではなく、チームでリサーチ、マーケティングから、図面に落とし込んで形にするまで一気通貫で関われるところが当社の良さ。社会に求められる機械をゼロから創造していく作業はワクワクの毎日です。
国内トップシェアの穀物乾燥機をはじめ、収穫後の乾燥調製工程の生産性向上に貢献する機械をつくっています。
山本独自のタテ形精米機をはじめ、玄米から余分な糠や異物を取り除き、安心安全な白米に仕上げる機械をつくっています。
主にプラスチックリサイクルの分野で、発泡スチロールやペットボトルの再資源化を促進する機械をつくっています。
機能とデザインを両立させたペレットストーブなど、私たちの暮らしに取り入れやすい木質バイオマス燃焼機器をつくっています。
営業担当者と協力して、ユーザーニーズや業界の動向などをリサーチするところからものづくりは始まります。お客さまが抱える課題を解決するために新しいアイデアを考え出す作業は、技術職にとって最も大切な仕事。しっかりと分析を行い、コンセプト、仕様(スペック)、価格、開発スケジュールなど全体の構想を練っていきます。他部署と連携して販売戦略の立案も。全体像が見えた段階で、経営陣へプレゼンテーションを行います。
コンセプトや仕様(スペック)を満たす製品として形にするため、3次元CADで設計図面を作成していきます。その過程では開発チーム以外の技術者も加わり、第三者的視点で要求事項を満たす設計となっているか検証を重ね、その後プロトタイプ(試作モデル)を製作します。電子制御部については、プロトコルの構想・基板設計・制御プログラムの開発を行い、製作したプロトタイプに組み込みます。
プロトタイプ(試作モデル)を用いて様々な評価試験を行い、企画時に設定した仕様(スペック)がクリアされているかどうかを確認します。ほとんどの製品は、お客さまの協力のもと、現場でモニターテストを行います。仕様(スペック)が満たされていない場合は改良し、目標値を達成するまでトライ&エラーを繰り返します。
試験の結果を踏まえ、製造部と移管会議を行います。加工や組立てがしやすく、コスト面にも優れた設計図面となるように、製造側からの具体的な意見をもとに図面を微調整したら、まずは小ロットで生産。企画・設計した商品が想定通りに作られているかを確認します。製造現場からもヒアリングして段階的に検証しながら、必要に応じて設計変更も。すべてクリアした後に最終図面を起こし、量産化に向けた準備をはじめます。
自分が企画・設計した製品がお客さまのもとで想定通りに動作しているかを、初期だけでなく長期的に確認するのも大切な業務です。お客さまからの感謝や応援の言葉は、達成感と次の商品開発へのモチベーションにつながります。現場に足を運び、お客さまのお話を伺うことによって、次の開発ネタが見つかる、ということも珍しくありません。
特許などの発明やデザイン(意匠)・商標など、会社の知的財産を守ることも山本製作所技術職の大切な仕事です。さまざまな知的財産の権利化に関わる業務や、社内に対する知財教育業務を担っています。
何もないところから形にする当社のモノづくり。誰もやっていないことをやろうとする開発の仕事には、越えなければならない壁が常に立ちはだかります。小さな失敗は数えきれないほど。それでも挑み続けるパワーの原点は、「自分の設計した機械でお客さまや社会に貢献したい」「業界の常識を変えたい!」という強い思い。思いを込めてつくった製品が、高評価を得た時の喜びは他では得られません。山形の地から世界に挑戦できるのもモノづくりの醍醐味です。
言うまでもなく、技術職になった社員は機械に触れることが大好き。業務に影響しない空いた時間は思い思いに図面を引いたり、実験をしたり。興味のあることに夢中になれるこうした時間が、実際の仕事にプラスになっています。
CHECK POINT1
「技術の力で人を喜ばせたい」「世の中を変えたい」という強い思いを持っている人。
専門的なことは入社してから学ぶことができるので、当社では理系卒か文系卒かに重きを置きません。
CHECK POINT2
技術者というと1人で黙々と作業をするイメージを持つ人もいるでしょう。
でも、お客さまと信頼関係を築き、何気ない話をする中でモノづくりのヒントは生まれます。
スムーズに作業を進めるためにも、社内外の人とコミュニケーションを取るのは大切なこと。
さまざまな経験によって自分の考えを相手に伝えたり、相手から引き出す力が培われ、自身の成長にもつながります。
CHECK POINT3
当社は、生命維持産業である食糧生産、生命の源である環境の分野に携わる機械メーカーです。
国内においては、今後も少子高齢化による働き手の不足が進み、さらなる機械化が求められています。
果たすべき責任は大きいですが、強い思いと誇りを持って業務に取り組んでいます。
CHECK POINT4
「知っている」と「わかっている」とでは意味が異なります。
興味が持てることに出会ったら知識を詰め込むだけでなく、面倒くさがらずに自ら動き、体験してみようとする気持ちが大事です。
ソリューション事業部 技術部 調製グループ R.M
精米機関係の開発・設計を担当しています。機械構想・設計や、Solidworksを使用した3Dモデルの作成と製図、試作機の製作と性能試験・評価などを行っています。
製品開発は市場のニーズを踏まえつつ、構想の中に自分の考えを加えて形にしていくおもしろさがあります。自分が設計した機械を使うことでお客さまが便利になり、喜んでいただいた時はすごく嬉しく、やりがいを感じます。一つ一つ経験を積みながら、自分の仕事に自信が持てるよう頑張っていきたいです。
市場調査のために取引先の店舗に行き、職場体験をしたことです。機械の使い勝手などお客さまの生の声を聞くことができるので開発の参考になります。もっと良くしていきたいという考えも湧いてきて、仕事へのエネルギーをもらうことができました。
現在開発中の機械を世の中に出した後に、新商品の企画にも携わってみたいです。
設計に必要な材料力学、流体工学の分野を勉強しています。
コミュニケーションが取りやすく、風通しの良い環境の中で仕事をすることができます。
今は先輩方から仕事を教えてもらっている状況ですが、一人でより多くの仕事が進められるようになることを求められていると感じています。技術力、人間力の両面から成長していきたいです。
まずは、現在抱えている開発のテーマを達成したいです。
私自身、就職活動の時は初めて経験することばかりで、迷うこともたくさんありました。そうしたときは悩みごとを溜めこまず、家族、友達、先生方に相談することが解決策につながるかもしれません。前向きに頑張ってください。
農機事業部 技術部 農機グループ グループリーダー K.U
開発グループ内の日程管理やメンバーのマネジメントを中心に、起こりうるリスクを予測して対策を考えるリスクマネジメントも担当しています。
自分で考えたアイデアが形になる喜びは、メーカーの技術者に与えられた特権です。私たち技術者が直接ユーザーから話を聞き、現場やお客さまに寄り添いながら開発の仕事ができるのは当社だからこそ。設計開発から市場フォロー、機械の修理まで技術職の枠を超えて業務に携われることにやりがいを感じます。
技術部に配属されて初めて籾摺機(RX-6000)の開発に関われた時のことは、10年経った今も忘れられません。ユーザーからの感謝の声に、選ばれる製品をつくっていかなければならないという責任の重さを実感しました。
これまでの100年を築いてきた先輩社員のように、これからの100年をリードしていける存在になれればと思っています。
技術面だけでなく、様々な視点を持つことが求められる仕事なので、日頃から本や新聞を読んだりしながら知識の引き出しを増やすように心がけています。仕事の幅を広げるためにもセミナーなどに参加して社外や異業種の方たちと繋がりを持っていきたいです。
100年の間培われてきた経験と実績という大きな財産がある山本製作所は、キャリアを積む上でベストな環境です。農業、精米、環境と3つの分野で製品開発を行っているので、異なる業種の市場動向を知ることも。他分野に触れることは技術者にとってとても良い刺激になります。
若手とベテラン社員の橋渡し的な役目。世代間の考え方や価値観を理解し、意見が出し合える職場の雰囲気づくりが重要だと思っています。一人で悩みや問題を抱えこまないように一人ひとりに寄り添っていきたいです。
時代のニーズ、顧客のニーズ、まだ世の中にない潜在ニーズを把握して、乾燥機に次ぐ「第2の柱」となる製品を生み出すことです。
私たちの部署には工学系の大学卒ではない仲間が多くいます。自分がいちばん大事にしたいことは何かを考えて進むべき道を見つけてください。
農機事業部 技術部 部長 T.O
農機事業部技術部の部長を務めています。穀物乾燥機を主とした農業機械の商品企画から開発、試験を経てお客さまの手に届くまで全ての工程に関わっています。
製造、品質管理、営業といった各部門と連携しながら業務を行っていきます。どうすれば会社をもっと発展させられるかという視点で仕事をしていくことがやりがいにつながっています。直接手を出すのではなく、みんなが同じ方向を目指せるように雰囲気づくりをすることが私の役目。その成果が出たと感じたときはうれしいですね。
仕事の取り組み方として、自部門に都合の良い考え方を止めて相手(お客さま)の満足を主軸に考えたら、自分のやるべきことが明確になりました。
頭だけでなく手足を使うことも忘れず、「フットワークが軽い」と言われるような姿勢で仕事に向き合っていきたいです。
特にありませんが、強いてあげれば興味の無いジャンルの本も読むようにしています。
モノづくりの会社としてさまざまな機械を扱いつつ、設計以外の周辺業務(試験・整備・お客さま訪問など)の経験も積むことができます。そうして得た現場の空気感から、次の新商品のアイデアが生まれます。
求められているのは、社員が力を発揮しやすいように職場環境を整えること。そのためには調整力が必要になります。
これまでの経験を活かしながら仕事と趣味をうまく繋ぎ、バランスの良い生活を送っていきたい。常に新しい刺激を求め、求められる人であり続けられるよう努力していきます。
どうすれば相手が満足するかを考えて行動すると、なにごともうまく行くと思います。自分のできることが他の人よりも多少なりとも広く、魅力を感じることであれば、それは天職なのかもしれません。