太陽光発電設備

エネルギーの自給自足と、CO2排出量削減を目指して

Goal 7 : エネルギーをみんなに そしてクリーンに


増えるエネルギー消費量と、減っていくエネルギー資源

世界の人口増加とともにエネルギー使用量は増え続けています。しかし、化石燃料は何億年もの時間をかけて出来たものであり、このまま使い続ければ枯渇してしまう限りある資源です。また、化石燃料を燃焼して使用すれば温室効果ガスが発生し地球温暖化にも繋がります。持続可能な社会を実現するためには、化石燃料を有効活用し使用量を減らしていく必要があります。

化石燃料から再生可能エネルギーへ

日本のエネルギー自給率は先進国の中でも34位で11.8%と極めて低く、ほとんどを輸入に頼っている一方、エネルギー消費量は世界4位の消費大国です。

東日本大震災以降、原子力発電の長期停止により日本の発電は火力発電中心へシフトしたため、化石燃料への依存度はますます増加しており、2010年は81.2%だった火力発電の割合は、2018年には85.6%まで増加し、2013年にはCO2排出量は過去最高値に達しました。

CO2排出量削減のため、現在日本では再生可能エネルギーでの発電量を増やしています。再生可能エネルギーは太陽光や風力、バイオマスといった、地球上どこにでもあるエネルギーであり、エネルギー自給率の低い日本でも自給自足していくことが可能です。

出典:一般社団法人日本原子力文化財団「エネ百科」、経済産業省資源エネルギー庁「2020-日本が抱えているエネルギー問題

社内エネルギーの自給自足

東日本大震災後、当社でも節電要請を受けた経験からエネルギーを自賄いする必要性を感じ、地域のエネルギー源の手助けになればとの思いで敷地内のグランドと工場屋根へ約1.9MWの太陽光発電設備を設置しました。太陽光発電設備は年間約5,000kWhの発電量を想定しており、この発電量は山本製作所で1年間に使用する電気を賄うことができる量です。発電した電気は、地元山形でエネルギーの「地産地消」と「供給基地化」を目指す株式会社やまがた新電力様へ供給しています。

再生可能エネルギーの課題

再生可能エネルギーはCO2排出量が少なく自給自足できるエネルギー界の救世主ですが、一方で課題もあります。その一つが、需要に合わせた発電量の確保が難しい事です。

再生可能エネルギーの一つとして普及が進んでいる太陽光発電は太陽の光を元に太陽光パネルで発電しますが、太陽光の強さは常に一定ではありません。また流れる雲の影に影響されると発電量は常に変化し、電気を必要とする時間帯が常に都合よく天気が良いとも限りません。電気の需要量と発電量のバランスが崩れれば時には電気は足りなくなってしまったり、逆に電気を必要としない時でも天気が良ければ発電量は多くなってしまい、電気が余ってしまうことがあります。電気は貯蓄しておくことが難しいため、その時折で需要にあわせて供給量を確保する必要がありますが、例えば太陽光発電のみで需要にあわせて供給のバランスをとることは不可能です。

現在、電気が足りなくなりそうなときには節電要請が、余りそうな時は発電抑制が要請されています。これからは再生可能エネルギーでの発電割合を増やすことに加えて、電気を一番使う時間を各家庭や企業でずらし、電気使用量のピークを低く抑える「ピークシフト」や、余った電気を溜めて足りないときに使用する取り組みが必要となります。

ピークカットとピークシフト

節電・省エネの自動化と、ピークシフト・ピークカットの検討

当社ではエネルギーを効率よく使用するために日々省エネ・節電活動を行っています。例えば、事務所の照明にはすべて紐スイッチを取り付け必要な場所のみ点灯し、必要のない照明は使用しない工夫を行っています。また電力の使用目標を設定し、目標を越えそうになった時にはアラートをメール配信し、身の回りの消してもよい電気機器の使用を止めるといった身近なところからできる活動をしています。これからはAIやIoT技術も取り入れながら快適で「みんなにちょうどよい」省エネ・節電を実施していきます。

また、限りある資源の有効利用と電気の需給バランスを安定させるために、ピークシフトや蓄電等によるピークカットを検討していきます。


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